映画の感想が中心のブログ

映画館によく行くので、その時観た映画の記憶する為に

『天気の子』 ※ネタバレ含まれます

公開初日に観てきました。劇場の入りはおよそ8~9割とかなり多かったです。やはり前作『君の名は。』の影響でしょう。

 

内容は天気を操り晴れにすることが出来る少女と、家出少年の出会いや交流をベースに進むアニメーションです。絵も綺麗ですし、東京の風景がかなりリアルに絵が描かれている作品なので多くの人が見て楽しめる作品だと思います。

 

ココからネタバレに入ります

東京は雨続きでこの雨を終わらせるには少女が生贄となるしかない状況に陥ります。少女は自らが生贄になる決心を固め、東京に降る雨を止める行動に出ます。そして少女と引き換えに東京に晴れ間がでます。しかし少年は少女一人の犠牲に元に多数を救うのはおかしいと考え、少女を救うために奔走します。

結果少年は少女を救出することに成功しますが、その代償として東京はまた雨が降り続けその後一度も晴れることが無くなり水に沈む都になるのです。

そして数年後少年は青年となり、水に沈んだ東京に向かいます。少女を救ったことで東京は水に沈んでしまった為に罪悪感を抱えて過ごしてきた少年ですが、少女をしたことでその罪悪感は消え、やはり自分の行動は正しかったんだと気持ちになり、少女に声を掛けるところで話は終了します。

 

物語としては少女と少年の恋愛ストーリーをベースにしていますが、根本は「1人の犠牲による多数の幸福への違和感」と「大人の尻ぬぐいをする子供たち」を描いているのだと思います。このテーマは結構ストレートに響くのではないでしょうか?

ただ自分が感じたのは、テーマを描くために他の人の痛みは置き去りにされたと感じます。誰もが納得する世界は描けない!と言う話は分かるのですが、その為に犠牲に鳴った人達も少し描くべきだったと感じます。

東京は雨に沈みました。と簡単に紹介されますが、亡くなった人もいるような病所は少なかったです。話の途中で知り合った老婆の家が家に沈んだという補足はあるのですが、犠牲者が出たという描写は見られなかった感じです。

話が長くなるのでしょうがない部分だと思いますが、少し東京の惨状を描くことで「それでも誰か1人犠牲になるのはおかしかったんだ!」って現実を受け止め乗り越えるようにした方が良かったかなと個人的には感じました