映画の感想が中心のブログ

映画館によく行くので、その時観た映画の記憶する為に

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 ※ネタバレあります

クエンティン・タランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』を観ました。昔ハリウッドで本当にあった殺人事件と時代背景の中に、架空の俳優レオナルド・ディカプリオと彼のスタントマンであるブラット・ピットをはめ込むことで、「こういう世界もあったのかも・・・。」というIfストーリーを作り上げています。なので、実際の事件を知っているかいないかで評価が分かれると思いますが、知らない自分でも楽しめたので脚本が良く練られていたと感じています。

 

ストーリーは実際にあった「シャロン・テート惨殺事件」が起こる数ヶ月前から直前までを描いています。実はディカプリオとブラピが殺人現場の隣に住んでいて、シャロン・テートは助かりました!という話になるのですが、シャロン・テート虐殺事件があまりにもひどすぎる結末を迎えたことを知っている人からすると、少しづつXデイが近づく恐怖感を味わいながら、最後に実話と違いディカプリオとブラピが犯人を撃退するので救われた気持ちになります。ハリウッドの悲しみを笑いと希望に変える話なので、ダークな気分で劇場を後にすることはありません。

 

この作品途中ブラピが超強い設定に見せるために、ブルース・リーと対決する場面があるのですが、この描写が遺族の感情を若干逆なでしています。対決するシーンは問題はないと思いますが、対決の終わりが中途半端でブルースが生意気なのでブラピとぶつかった!という印象を与えてしまったのがもったいなかったかなと。終わりにお互いを認め合う感じにしておけばリスペクトを感じたと思いますが、あの描写では完全にブラピの当て馬・噛ませ犬でしたね。